墓じまいした後の遺骨の行き先

墓じまいを検討したとき、まず考えなくてはならないのは、「納骨されていた遺骨をどうするか」という問題です。

先祖代々のお墓の場合は、たくさんの遺骨が納められていることもあり、例えば手元供養を・・と考えていても全て自宅で供養するのは難しくなってしまいます。

遺骨の行き先はどのような選択肢があるのか、古い遺骨の場合はどうすればよいのかなど、ここでは、墓じまいした時の遺骨の行き先や疑問について詳しくご紹介していきます。

 

■墓じまいをした場合の遺骨の供養

〇墓じまいとは

墓じまいとは、言葉の通りお墓をしまうことを言います。お墓に納められた遺骨を取り出し、墓石を撤去して墓地を更地の状態に戻して霊園管理者やお寺に返還します。

最近では、少子化やライフスタイルの変化によって地元に残る人が減ったこと、また墓守の高齢化などで、墓じまいを検討する方が増えています。

〇遺骨の供養方法にはどのようなものがあるのか

お墓から取り出した遺骨は、お墓を撤去してしまったらどこに納めればいいのか。

それ以前に、遺骨の行き先が決まっていなければ、撤去する許可も下りません。

 

墓じまい後の遺骨の供養方法には、

永代供養
手元供養
散骨

などの方法があります。

 

 

■墓じまい後の永代供養の種類

永代供養とは、お寺や霊園に供養をお願いする方法です。

お寺にお願いするのか、霊園などにお願いするのか、屋内か屋外か、また遺骨の安置方法によってさらに細分化されています。

 

〇屋内型の永代供養

遺骨を建物の中に納めて供養するタイプです。個別安置が多いです。

霊廊タイプ(仏壇タイプ)

コンパクトな仏壇の下に骨壺を収納します。
お参りの際はお供えなどを置くこともでき、お墓の代わりとして最初からこのタイプを選んでいる人もいます。

ロッカータイプ

ロッカー型の棚に骨壺を収納し、管理者に骨壺を出してもらってお参りをします。
小さなロッカーの場合や、位牌のみが置かれている場合などがあります。

棚タイプ

棚に位牌や骨壺を並べて納めます。料金によって、個別と合同がある場合があります。

機械タイプ(ビルタイプ)

お参りの際、タッチパネルやカードなどで操作をすると、機械で遺骨が運ばれてきてお参りをするタイプです。
都市部などでは最近増えてきているスタイルです。

 

〇屋外型の永代供養

屋外にあるお墓に遺骨を納めます。合同墓が多いですが、個別安置のタイプもあります。

墳陵タイプ

前方後円型や墳丘型などの墳陵の下に、合同で骨壺を納めます。
骨壺に入ったまま安置するものと、骨壺から出して土に返す合祀型があります。

納骨塔タイプ

塔のモニュメントの下に骨壺を納める集団安置型の合同墓です。
お参りは塔に向かってします。

納骨壇タイプ

石材でできた棚に、個別に骨壺を納める個別安置型です。

墓石安置タイプ

通常のお墓と同じように見えますが、お墓購入時から永代供養がついているタイプです。
なんらかでお墓の管理ができなくなった場合、お寺に永代供養をお願いします。

樹木葬タイプ

散骨の分類にも入りますが、お寺や霊園の木に遺骨を撒いて自然に還します。

 

〇先祖代々の遺骨

全ての遺骨を永代供養しようとすると、1体につき供養料がかかります。遺骨を1つにまとめてくれる業者もあるので、たくさんの遺骨がある場合はそういうサービスを利用するのも1つの手です。

 

 

■墓じまい後の手元供養の方法

お墓離れが進んでいる近年では、手元供養は人気の供養方法となってきています。

全てを手元で供養する他、一部を永代供養にし一部を手元供養にするなどの方法もあります。また、手元供養のメリットとデメリットもありますので、きちんと把握したうえで選択しましょう。

 

〇手元供養の方法

骨壺で保管する

大きなままの骨壺で保管する場合、保管方法によってカビなどが生えてしまうことがあります。
ミニ骨壺やオブジェに入れて供養する方法が人気です。また、粉骨して真空パックにして保管する場合は場所を取りません。

アクセサリーにする

粉骨した遺骨を入れるペンダントやブレスレット、ブローチなど、故人の好きな場所に一緒に行けるなどの供養ができます。
また、遺骨の炭素から作ったダイヤモンドや、人口石に加工してアクセサリーにする方法なども注目されています。

 

〇手元供養のメリットとデメリット

メリット

墓じまい後の費用を抑えることができ、その後のお参りなどの費用がかかりません。また、故人を身近に感じることができることなどがあげられます。

デメリット

万人の理解を得られる供養方法ではないということ、また、手元供養している本人が、供養できる状態じゃなくなった場合に残された人がどうすればよいのかという問題があります。
さらに、自宅が災害に見舞われた場合、遺骨がなくなってしまう恐れもあります。

 

 

■墓じまいの後の散骨方法

散骨は、節度を持って行えば法律には触れないとされており、「遺骨を骨とわからないパウダー状にして」自然に還して供養する方法です。
しかし、散骨される側となった場合に不快感を持つ人が多々いるため、精神的苦痛・観光地での風評被害などを考えると、自由な場所に散骨することは避けた方がいいでしょう。

 

種類としては

海洋散骨

沿岸や漁場、海水浴場を避けて、業者に頼んで散骨可能な場所まで連れて行ってもらうのが安心です。

陸上散骨

山や公園など、専用の散骨上に散骨します。

寺院型

寺院の敷地内に樹木葬などとして散骨します。

バルーン葬

天然ゴムのバルーンで粉骨した遺骨を成層圏まで飛ばして散骨する方法です。

空中散骨

ヘリコプターから散骨します。

宇宙葬

数グラムのみの散骨です。宇宙に遺骨を撒けるので、思い入れのある人にはうれしい散骨方法かもしれません。

海外で散骨

日本より禁止区域や不快に思われることがないため、自由に散骨場所を選ぶことができます。

 

 

■墓じまいで後悔しないために

本格的に墓じまいをしようとした場合、遺骨を完全に手元に残さないという考えの人も多くいるでしょう。しかし、お墓がなくなるというのは、心のよりどころがなくなるということでもあります。

今は平気と思っていても、合同墓や散骨をし、いつか何かに手を合わせたいと思った時に遺骨が手元にないと、寂しく思うかもしれません。

両親や配偶者の遺骨などは、分骨して少しの間でも手元に残しておくといいでしょう。

 

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